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2024.01.22

インビザラインのメンテナンス方法や交換時期について

インビザラインは、アメリカで開発されたマウスピースによる歯列矯正の一つで、日本でも人気の治療方法です。しかし、インビザラインは自己管理が必要であり、誤ったメンテナンスや取り扱いをすると治療期間が延びる可能性もあります。

本コラムでは、インビザラインの正しいメンテナンス方法や目安となる交換時期について解説します。

インビザラインのメンテナンス|洗浄方法や回数・注意点は?

インビザラインは毎日長時間装着しなければなりません。そのため、洗浄を怠ると、菌の繁殖による口臭、マウスピースの着色などが起こります。理想の洗浄間隔は、歯磨きと同様に1日3回ですが、生活リズムに合わせて最低でも1日1回は以下の方法で洗浄をするようにしましょう。口腔内のリスクが高い場合はマウスピースの洗浄だけでなく、口腔内の環境を整えるための、メンテナンスも必要です。

【洗浄方法】

  • 1.インビザラインを傷つけないよう丁寧に取り外す

    2.取り外したインビザラインを、ぬるま湯か水で軽く洗浄しブラシを使用し、汚れを除去する

    3.専用の洗浄剤にマウスピースをいれ規定時間放置します

    4.洗浄剤や汚れを流水やぬるま湯で十分に洗い流す

    5.しっかりと乾燥させる

また、メンテナンスや洗浄時には以下の点に注意が必要です。
【メンテナンスにおける注意点】

  • • 熱湯を使用しない

    • 研磨剤・漂白剤・アルコール入りの洗浄剤は使用しない

    • 乾燥させる際には直射日光の当たらない場所を選ぶ

    • 乾燥時にドライヤーを使用しない

マウスピースは熱に弱く、素材によっては洗浄剤の種類にも注意が必要です。また、マウスピースは個人の歯型に合わせて作られているため、破損してしまうと作り直す必要があります。スムーズな治療のためにも、注意が必要です。

インビザラインの交換時期を決めるポイント

インビザラインの交換時期は約1~2週間とされており、個人差があります。
以下のポイントによって、交換時期が異なります。

【交換時期のポイント】

  • 1.年齢
    骨の新陳代謝を利用して矯正を行うため、年齢によって個人差が出やすい。若者は新陳代謝が活発でマウスピースの交換周期も短くなります。

    2.歯の移動
    症例により、歯の移動が簡単な場合と困難な場合がある。困難な場合は交換までに時間を要することがあります。
    歯の根の長さや根を支えている骨の厚みや硬さによっても歯の動きは異なります。

    3.装着時間
    インビザラインは、1日約20~22時間ほどマウスピースを装着しなければならなりません。装着時間が短ければ十分な矯正効果を得られず、交換周期が延び治療計画がずれることがあります。

上記のポイントと口腔内の状況を確認しながら、歯科医師が適切なマウスピースの交換時期を判断します。ほかにも、以下のような状況では治療期間が延びる可能性があり注意が必要です。

【治療期間が延びる原因】

  • • マウスピースの破損や変形による作り直し

    • むし歯や歯周病の罹患による治療中断

治療をスムーズに進めるには、丁寧なメンテナンス・装着時間の厳守・口腔ケアが大切です。綺麗な歯並びを手に入れるためにも、マウスピースの取り扱い方法を十分に守り、治療計画通りに進むよう心掛けましょう。

<患者さんからよくいただく質問>
Q.1 マウスピースの交換時期を自分で調整しても大丈夫ですか?
A.1 マウスピースの交換を自己判断で行うと、歯ぐきや骨に負担がかかり、悪影響を及ぼす可能性があります。歯科医師が口腔内の状況を見て適切な時期を判断しますので、スムーズな治療のためにも医師の指示通り治療計画は守りましょう。
Q.2 マウスピースを紛失した場合はどうなりますか?
A.2 インビザラインは一人ひとり専用で予備がないため、紛失した分のマウスピースは作り直さなければなりません。その間、保管しておいた1つ前のマウスピースを装着しておくことになるため、古いものも保管しておきましょう。また、その分治療は遅れてしまいます。食事の際に外したマウスピースは必ず専用ケースに入れておくなど、紛失には気をつけましょう。
万が一紛失場合はなるべく早く歯科医院へ連絡をお願いします。
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